図1 TS-STH1000の外観
図1 TS-STH1000の外観
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 パイオニアは,薄さと高音質を両立したとするスピーカー「TS-STH1000」を開発した(ニュース・リリース)。ウーハーとツイーターを組み合わせた2ウェイ型。ウーハーに「HVT方式」と呼ぶ新機構を用いたことで,従来方式に比べてウーハーの厚さを「高い音質を保ちながら,1/3~1/4に薄くできた」(同社)という。外形寸法は261mm×105mm×厚さ36mmと薄い(図1)。カー・ステレオに向ける。薄くなったことで,例えば後部座席の後方にスピーカーを配置したときに,運転者にとって後方視界は妨げられにくいとする。2010年2月上旬に発売予定であり,希望小売価格は4万2000円。

 HVT方式は,振動板の両サイドに配置したボイス・コイルを水平方向に振動させ,リンク機構を介して垂直方向の振動に変換して振動板を駆動させて音を出力するというもの(図2)。振動板は57mm×75mmの3層構造の平面型。HVT方式はウーハーのような低域の再生だけでなく,原理的には高域にも対応できるので,ウーハー以外への展開も可能とする。

図2 HVT方式の原理
図2 HVT方式の原理
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