ソニーは,近接無線通信規格「TransferJet」に対応した製品群を利用したデモを披露した。試作品による実演はこれまでも披露していたが,対応製品を利用した動作実演は今回が初めてである。デモに利用した製品は,米国で2010年2月以降に順次製品化予定のUSB接続の専用ステーションや対応メモリースティック,このメモリースティックに対応したデジタル・カメラ,そしてTransferJet用LSIを内蔵したノート・パソコンである。
CESの会場では,USB接続の専用ステーションをつなげたデジタル・フォトフレーム,あるいはTransferJet用LSIを内蔵したノート・パソコンに,対応メモリースティックを搭載したデジタル・カメラを近接させて,TransferJetを介してデータを伝送するデモを披露した(図1,2,3)。対応メモリースティックを搭載したデジタル・カメラ2台を近接し,データを送受信させた。
このほか,TransferJet用送受信LSIを実装させた既存の携帯電話機を利用し,動画をダウンロードするデモも見せた(図4)。現在のところ,TransferJet対応の携帯電話機を製品化する具体的な予定はないという。
なお,今回ソニーが展示したTransferJet対応製品には,同社が開発,販売中のTranserJet対応LSIを採用している。