CEAのPresident and CEOのGary Shapiro氏(著者が撮影)
CEAのPresident and CEOのGary Shapiro氏(著者が撮影)
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 「International CES」開幕を2日後に控えた1月5日午前に,CESの主催者であるCEA(全米家電協会)のPresident and CEOのGary Shapiro氏と日本人記者団との会見が開かれた。「今年のCESは,その歴史上,最もイノベーションが多いイベントだ」と,Shapiro氏は開口一番に言った。例えば「TechZones」(テーマを絞った集合展示)では,「昨年と今年で数こそ20と変わらないが,内容を見ると20のうち11もリニューアルしている。不景気だからこそ,イノベーションは隆盛になっている。生き残りのためには,イノベーションが必須になる」(Shapiro氏)。

 筆者は,「最近は韓国,中国などの電機メーカーが勢いを増しているが,日本の電機メーカーの力をどう見ているか」と質問した。日本人記者団へのリップ・サービスも多少はあったと思うが,Shapiro氏はきっばりと「私は日本メーカーを最重要視している」と言った。

 さらに,Shapiro氏は次のように続けた。「韓国メーカーが伸びているのは,LG Electronics Inc.とSamsung Electronics Co., Ltd.が互いに熾烈なライバル関係にあるからだ。それは良いことだが,私はやはり日本メーカーの力を信じている。今年は日本ビクターと三洋電機がブースに戻ってくれた(この2社は,昨年までは会場近くのホテルでプライベート展示していた)。パナソニックは三洋電機を買収して,新たな価値を付けた。“グリーン”では力のある会社だ。シャープも液晶パネルとグリーン技術で頑張っている。カシオ計算機はニッチだが,とても重要な存在」と,具体的な社名を挙げて,期待を表明した。ただ,任天堂が出展していないことが,Shapiro氏には気になる様子だった。