NHKは2010年1月4日,VoD(video on demand)サービス「NHKオンデマンド」の動画フォーマットを同年4月から全面的にFlash Videoに変更すると発表した(発表資料Tech-On!の関連記事1Tech-On!の関連記事2)。パソコンから同サービスを利用するには,従来はWindowsパソコンで動作するWebブラウザー「Internet Explore」を使う必要があったが,Flash Videoへの移行により,「Firefox」といったWebブラウザーやMac OS Xが動作するパソコンでの視聴も可能になる。

 今までのNHKオンデマンドはパソコン向けサービスにWindows Mediaを使用しており,将来はSilverlightに移行する可能性が高いとされていた。サービス開始時にはFlashも検討したが,DRMの仕様がネックになったという(日経エレクトロニクスの関連記事)。現在のFlash Videoは十分なDRMの機能を持つと判断し,プラットフォームの拡大のために切り替えに踏み切ったと見られる。

 また,動画のビットレートとして従来の1.5Mbpsと768kbpsに加えて384kbpsを追加する。ニュース番組の配信は768kbpsと384kbpsになる。これにより,回線速度が十分ではないモバイル・ユーザーなどでも利用できるようになるとする。