電子部品やコンポーネンツ関連のニュースをお届けするテーマサイト「電子部品」で,2009年に最もアクセス数が多かった記事は,「「『2,3年後に実用化したい』---自動車メーカーも注目するイーメックスの大容量キャパシタ」である。

▼ 2009年「電子部品」記事ランキング

順位記事タイトル日付
1「2,3年後に実用化したい」---自動車メーカーも注目するイーメックスの大容量キャパシタ7/13
2「これが3次元タッチ・パネルだ」,三菱電機が動作デモを披露3/9
3Intelがテレビ用電波から60μWの電力を回収,「センサを電池不要にできる」1/27
4LED照明に対抗,オプトロムがCCFLを使った直管型照明を発売7/27
5ケータイ早打ちの「最速記録を更新」,FIO社が独自テンキーで11/4
6【燃料電池展】「コーラで発電します」,ソニーが出力密度を2倍に向上したバイオ電池2/26
7「充放電はわずか12秒」,東京農工大がエネルギー密度3倍の電気2重層キャパシタを開発3/10
8パナソニック製LEDランプの特徴を探る9/14
9「これが次世代HDMIの新コネクタだ」,試作品や関連デモを初公開5/28
10【続報】ウシオライティングの「LEDフィラメント電球」,実物を見た1/13

(集計期間:2009年1月1日~12月15日)


 2009年の電子部品関連ニュースのランキングは,1位のイーメックスの大容量キャパシタに代表されるように,エネルギー関連の話題が上位を占めた。温室効果ガス削減に向けた取り組みにおいて,省エネルギーを実現するための電子デバイスへの期待は高まる一方だ。創エネ・省エネ・蓄エネのすべての領域において,今後さらに新たな技術や製品が,電子部品関連ニュースとして,サイトに掲載されることになるだろう。


 イーメックスの大容量キャパシタは,いわゆるハイブリッド・キャパシタの一種で,Liイオンを用いることでエネルギー密度を向上させている点に特徴がある。体積当たりのエネルギー密度は600Wh/Lと,高性能のLiイオン2次電池のエネルギー密度に匹敵する性能を得たとしている。エネルギー密度が高いことから,自動車メーカーからも注目されている状況にある。高エネルギー密度のキャパシタに関しては,第7位の「「充放電はわずか12秒」,東京農工大がエネルギー密度3倍の電気2重層キャパシタを開発」も注目を集めた。


 エネルギー関連では,第3位の「Intelがテレビ用電波から60μWの電力を回収,「センサを電池不要にできる」」がある。センサ・ネットワークの実現において,電力をいかに供給するかは大きな課題となっている。低消費電力型のセンサ・ネットワーク用無線デバイスなどが登場しているが,このIntel社のような技術が実用化すれば,電池不要の端末も実現できることになる。燃料電池の記事「【燃料電池展】「コーラで発電します」,ソニーが出力密度を2倍に向上したバイオ電池」も,1本ランク入りしている。来年はさらに,Liイオン2次電池関連や,ワイヤレス給電といった話題も注目を集めるだろう。


 このほか,昨年に引き続いて「LED」にも大きな注目が集まっている。ベスト10には,第4位の「LED照明に対抗,オプトロムがCCFLを使った直管型照明を発売」と,第8位の「パナソニック製LEDランプの特徴を探る」,そして第10位の「【続報】ウシオライティングの「LEDフィラメント電球」,実物を見た」がランク入りした。LED照明に関しては,2010年もさまざまな話題が飛び出すことになりそうだ。

オプトロムが台湾Great Top Technology社(以下,GTT社)と共同開発した,冷陰極管(CCFL)を使った照明「E・COOL」(上)
オプトロムが台湾Great Top Technology社(以下,GTT社)と共同開発した,冷陰極管(CCFL)を使った照明「E・COOL」(上)
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