文部科学省は,理化学研究所が開発を進めている次世代スーパーコンピュータ(スパコン)についての2010年度予算を当初の概算要求額から約40億円減らして,227億円とすると発表した。閣僚折衝の結果の額で,次世代スパコンについてはこれでほぼ決着したもようだ。
減額したのは,次世代スパコン計画で2009年4~7月に実施された中間評価の際に,当初2012年としていた完成時期を前倒しするために従来の予算から増額されていた分。具体的には,富士通の次世代スパコン向けマイクロプロセサなどの製造ラインの増設にかかる費用である。
この結果,次世代スパコンの完成時期は2006年に定めた計画と同じ2012年6月まで,となった。開発目標とする次世代スパコンの演算性能については「10PFLOPSのままで変わっていない」(文部科学省)という。