右が富士通が次世代スパコン向けに開発したマイクロプロセサ「SPARC64 VIIIfx」。左は,同社の1世代前モデルの「SPARC64 VII」。(本誌撮影)
右が富士通が次世代スパコン向けに開発したマイクロプロセサ「SPARC64 VIIIfx」。左は,同社の1世代前モデルの「SPARC64 VII」。(本誌撮影)
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富士通が2009年11月の国際学会「SC09」に出展した次世代スパコン向けボード(写真:富士通)
富士通が2009年11月の国際学会「SC09」に出展した次世代スパコン向けボード(写真:富士通)
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富士通が2009年11月の国際学会「SC09」に出展した次世代スパコン向けラック・システム。既に想定する演算性能で稼働することを確認済みという。(写真:富士通)
富士通が2009年11月の国際学会「SC09」に出展した次世代スパコン向けラック・システム。既に想定する演算性能で稼働することを確認済みという。(写真:富士通)
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 文部科学省は,理化学研究所が開発を進めている次世代スーパーコンピュータ(スパコン)についての2010年度予算を当初の概算要求額から約40億円減らして,227億円とすると発表した。閣僚折衝の結果の額で,次世代スパコンについてはこれでほぼ決着したもようだ。

 減額したのは,次世代スパコン計画で2009年4~7月に実施された中間評価の際に,当初2012年としていた完成時期を前倒しするために従来の予算から増額されていた分。具体的には,富士通の次世代スパコン向けマイクロプロセサなどの製造ラインの増設にかかる費用である。

 この結果,次世代スパコンの完成時期は2006年に定めた計画と同じ2012年6月まで,となった。開発目標とする次世代スパコンの演算性能については「10PFLOPSのままで変わっていない」(文部科学省)という。