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 日本コカ・コーラ(本社東京)は,2010年から植物由来の素材を一部に使用したPETボトル「プラントボトル」を採用する。「サスティナブル・パッケージ(持続可能な容器)」の実現に向けた新たな取り組みという位置付けで,同年3月15日から「爽健美茶」「爽健美茶 黒冴」に,同年4月12日からはさらに「い・ろ・は・す」で適用を始める予定としている。

 これら3製品への同ボトルの適用により,年間で2045kL相当の原油使用量の削減が見込まれる。これは,ガソリン換算では499kL相当であり,燃費が10km/Lの自動車なら地球を125週できる計算。同社によれば,同ボトルは従来のPETボトルと形状,質量,強度の点で全く違いがなく,既存のPETボトルリサイクル工場で100%リサイクル可能なものという。

 PETボトルの原料であるポリエチレン・テレフタレート(PET)は,30質量%のモノエチレン・グリコール(MEG)と70質量%の精製テレフタル酸(PTA)から造られる。プラントボトルは,このうちのMEGに植物由来の素材を使ったものを使用している。植物由来の素材の含有率は,5~30質量%という。

 日本コカ・コーラと全国各地域のボトラー社や関連会社などで構成されるコカコーラ・システムでは,今後もパッケージ革新に取り組み,将来的には100%植物由来の非食料バイオマスを原料とした,リサイクル可能なボトルを造り出すことを目指すとしている。