日本市場の最近の売り上げは自動車向けがほぼ4割に,米Linear社CEOに聞く
米Linear Technology Corp. CEOのLothar Maier氏は,日本市場における売上高が世界不況が始まる直前の水準に回復したことを明らかにした。2009年12月の日本市場での売上高は,2008年9月の数値と同等以上になるとみる。同氏によれば,日本市場におけるLinear社の売り上げは2008年9月以降,世界的な不況の波が押し寄せたことで急落したが,2009年3月を底にV字回復を遂げたという。
急回復の牽引役が自動車向けや産業機器向けの半導体製品であり,中でも自動車向け製品の売り上げ回復は顕著とする。前年度(2008年7月〜2009年6月)の日本市場での売り上げ比率は自動車向けが24%だったのに対し,今年度上期(2009年7〜12月)は39%を占めるまで大幅に増える見込み。世界的な不況により出荷台数が大きく落ち込んでいた自動車市場は,各国の景気刺激策によって上向きつつある。エコカー減税に代表される日本における同市場も同様だ。この追い風が,半導体メーカーの売り上げにも結び付いているといえよう。この要因に加え,Maier氏によればLinear社の製品を採用する数々の新型車が滞りなく市場投入されたことが,同社の売り上げ回復につながったという。ハイブリッド自動車や電気自動車の登場など,「コモディティ化が進むコンスーマ機器に比べ,自動車には次々にイノベーションが起こっている」(同氏)とし,自動車向け半導体の今後にさらなる発展の期待を抱いているとする。
市場セグメント別で見たLinear社全体の売り上げ比率は,2009年度(2008年7月〜2009年6月)では民生機器向けが13.9%,産業機器・自動車・軍事・航空宇宙向けが49.6%,コンピュータ・通信向けが36.5%。それに対し,2010年度(2009年7月〜2010年6月)は民生機器向けが8.9%,産業機器・自動車・軍事・航空宇宙向けが58.7%,コンピュータ・通信向けが32.4%と,民生向けが顕著に下がる一方で産業機器や自動車など向けが大きくなるとみる。
このほかMaier氏は,Linear社が期待を寄せる新市場も語った。同氏が挙げた分野は,エネルギー・ハーベスティング,ハイブリッド車や電気自動車,LED搭載機器(照明や液晶バックライトなど)で,いずれも「エコ」をキーワードとする分野である。その分野に向けた製品の投入を進めており,直近ではエネルギー・ハーベスティングの分野を想定する,20mVから昇圧できるDC-DCコンバータIC「LTC3108」(ニュース・リリース)を発表した。ハイブリッド車や電気自動車向けの例では,Liイオン2次電池のセル電圧を監視可能なIC「LTC6802」を2008年に発表済みである(Tech-On!関連記事)。












