三洋電機の予測
三洋電機の予測
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 「数カ月前からフル生産の状態だ。例年は1~3月の需要が落ち込むが,2010年1~3月に向けてそうした兆しが見えない。力強い回復になるかもしれない」(三洋電機 ソーラー事業部 事業企画部 脇坂健一郎氏)――。

 スペイン市場の急減速と経済危機の影響で停滞していた太陽電池市場。それが一転,活況を呈している。三洋電機だけでなく,シャープや京セラも同様な状況という。台湾メーカーの関係者も「台湾の太陽電池セル・メーカーは,どこもフル生産の状況にある」とする。

 三洋電機によると,2009年1~3月に太陽電池の需要が大きく落ち込んだ。ここにきてフル生産にまで需要が回復したのは,複数の要因が絡んでいるという。モジュール価格の低下による値ごろ感のほか,巨大市場のドイツで新連立政権が誕生して将来の買い取り価格下落の懸念があること,日本で新たな買い取り制度が始まったことなどである。三洋電機は,今後も日本や欧州,米国を中心に,太陽電池の需要が拡大すると予測している。