米Googleは米国時間2009年11月12日,Webを高速化する技術「SPDY」(「スピーディ」と発音)を発表した。同社研究部門における初期段階のプロジェクトで,同社のWebブラウザ「Google Chrome」に実装して開発者向けに公開している。

 SPDYは,Web上でコンテンツを伝送するためのアプリケーション層プロトコル。多重ストリーム,リクエストの優先順位付け,HTTPヘッダー圧縮などの機能を用いて,レイテンシ(遅延)を短縮する。

 同社はこの数カ月間に,SPDYに対応したGoogle ChromeとWebサーバー間でやり取りするプロトタイプを構築した。研究施設内でテストした結果,人気の高い上位25サイトに家庭ネットワーク接続でアクセスした場合,従来よりページ・ダウンロードが最大55%速かったという。

 実質的な環境における性能を査定するにはまだやるべきことが多く残っているが,コミュニティに公開してフィードバックや助言を得られる段階に達したと判断し,ドキュメントやコードを公開した。インプリメンテーションやプロトコル仕様などは,Webサイトを通じて入手可能。

[発表資料へ]