講演したユーザー 左から東芝の今井 浩史氏,三洋半導体の森井 一也氏,ディジタルメディアプロフェッショナルの大渕 栄作氏。日経BPが撮影。
講演したユーザー
左から東芝の今井 浩史氏,三洋半導体の森井 一也氏,ディジタルメディアプロフェッショナルの大渕 栄作氏。日経BPが撮影。
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 動作合成ツールを製品設計に適用する動きが本格化してきたようだ。例えば,これまでは,動作合成ツールに関するユーザー講演では,ツール単体の機能や性能を評価した結果を発表することがほとんどだった。最近になって,設計フロー全体の中でどう動作合成を適用していくかをテーマにしたユーザー講演が増えてきた。

 動作合成ツールの老舗である米Forte Design Systems, Inc.の日本法人のフォルテ・デザイン・システムズが,11月6日に新横浜で開催した「Cynthesizerユーザー交流会2009」でも,ユーザー講演の内容の変化を感じることができた。例えば,ForteのSystemC入力の動作合成ツール「Cynthesizer」を早くから導入している東芝は,これまでにも何回かCynthesizerのユーザー事例で講演しているが(Tech-On!関連記事1同2同3同4),今回は,動作合成ツールを使った場合の検証に焦点を合わせた発表を行った。

 登壇したのは,昨年のCynthesizerユーザー交流会と同じく,今井 浩史氏(セミコンダクター社システムLSI事業部システムLSI設計技術部 設計メソドロジー技術開発担当 参事)である。昨年の発表ではツールの機能に関する部分が目立っていたが,今年は,設計フローの確立がテーマだった。講演タイトルは,「高位設計手法確立への取り組み ~従来設計手法との融合を目指して~」である。