SSDの国家プロジェクトがスタート,10Gビット/秒の超高速無線通信技術を採用
次世代ストレージ装置であるSSD(solid state drive)を対象にした国家プロジェクトが始動する。文部科学省の戦略的創造研究推進事業(CREST:Core Research for Evolutional Science and Technology)の平成21年度新規研究課題として,「ディペンダブル ワイヤレス ソリッド・ステート・ドライブ(SSD)」が選ばれた(リンク先)。ディペンダブル ワイヤレスSSDは,無線で情報をやり取りする,信頼性が高いSSDという意味である。
具体的には,書き換え回数やデータ保持時間をはじめとするメモリの信頼性の劣化,接触不良,動作中の電源遮断,水への接触,人体との接触によるESD破壊など,各種エラー要因に対して信頼性が高いSSDの実現を目指す。そして,1mmの通信距離で10Gビット/秒の超高速無線通信・給電機能を持ったワイヤレスSSDおよびホスト・システムを開発する。Tバイト容量のNANDフラッシュ・メモリの搭載を想定する。
CRESTは研究者がチームを組んで3〜5年間研究を行うもので,日本では最も大規模なファンディング(資金拠出)の一つである。今回の研究代表者は,東京大学 大学院工学系研究科 准教授の竹内 健氏で,慶応義塾大学理工学部電子工学科 教授の黒田忠広氏,および慶応義塾大学理工学部 電子工学科 准教授の石黒仁揮氏と共同で研究に取り組む。研究に際しては,竹内氏が誤り訂正システム(無線通信とメモリの不良を統合して救済),黒田氏が無線通信技術,石黒氏が給電技術・アナログ技術,などを主に担当する。本研究は,大手家電メーカーや大手メモリ・メーカーと協力しながら進めるという。「日本の大学からも,実用化を意識した新しいコンセプトのデバイスを発信していきたい」(東京大学の竹内 健氏)としている。
日経エレクトロニクスは,次世代ストレージ装置であるSSDの使いこなしに焦点を当てた別冊「 SSD 2010」を発行しました。 NANDフラッシュ・メモリの動作原理から市場動向,そしてSSD の性能や信頼性について解説した「基礎編」,そして,日経エレクトロニクスでご好評を博している機器の分解記事などとともに最新動向を紹介した「応用編」,さらには,チップ技術やシステム技術の将来動向について言及した「将来技術編」から成ります。お手に取っていただけると幸いです。
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