米Intel Corp.は,2009年第3四半期(2009年7月~9月)の決算を発表した(PDF形式発表資料)。売上高は93億8900万米ドルで,同第2四半期比で17%増加した。同社によると,第2四半期から第3四半期における売上高の伸びとしては,ここ30年間で最も高い数値という。ただし,前年同期比では売上高は8%の減少となる。なお,今四半期の営業利益は25億7900万米ドルであった。粗利益率は58%で,前四半期の粗利益率である50.8%に比較して7.2ポイント上がった。

 Intel社は,業界アナリストの電話取材に応え,「市場の要求は期待以上だった」との認識を示した。同社,President and Chief Executive OfficerのPaul Otellini氏は「全ての地域において,消費者向けの製品に対する幅広い要求があった」と指摘した。特に,ノート・パソコン向けのマイクプロセサやチップセットの出荷が大きく伸びたという。「ノート・パソコン向けのマイクロプロセサやチップセットの伸張率は,Atom系マイクロプロセサやチップセットのそれを上回った」(同氏)。なお,2009年第3四半期におけるAtom系マイクロプロセサやチップセットの売上高は,4億1500万米ドルとなり,同第2四半期に比較して15%増加している。2009年9月末までのAtom関連製品からの売上高は,約10億米ドルに上るという。

 今回の粗利益率の増加は「製造や間接コストの大幅な減少」(Intel社,Vice President,Finance and Enterprise Services兼Chief Financial OfficerのStacy Smith氏)が寄与した。例えばこの3年間でIntel社は,45nmプロセスから32nmプロセスに移行する際に,半導体製造装置の再利用率を向上したという。

 2009年10月~12月期の業績予想に関してIntel社は,プラスマイナス4億米ドルのマージンで,売上高は101億米ドルとした。粗利益率は62%に向上すると予測した。