左右非対称のデザインが特徴のモックアップ
左右非対称のデザインが特徴のモックアップ
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木目がくっきり見える
木目がくっきり見える
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シャープ製「SH-04A」をベースとした実機。こちらはシャープのブースにも展示されている
シャープ製「SH-04A」をベースとした実機。こちらはシャープのブースにも展示されている
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 NTTドコモは,2009年10月6~10日に幕張メッセで開催中の「CEATEC JAPAN 2009」において,筐体にヒノキの間伐材を採用した携帯電話機「TOUCH WOOD」を展示した。オリンパスが開発した,木材を3次元方向から圧縮して成形する技術を利用して,木ならではの木目や質感を持たせた。ヒノキの香りもする。

 加工の工程は,まず木材を筐体の形に沿って削り出す。次に,金型で挟み込み,高温の水蒸気で木を軟らかくしてから圧縮する。さらに表面に熱処理を加えることで,成形が完成する。圧縮処理の過程で木の樹液などの成分が表面に移動するため光沢が生まれるほか,耐水性を持つという。ニスなどの後処理は施さない。当然だが,筐体の柄は木目によって一つ一つ違った表情になる。

 端末は,シャープ製「SH-04A」をベースとした実機と,丸みのある左右非対称のデザインを特徴とするモックアップの2機種を用意した。「最新技術と木のぬくもりを融合」(開発担当者)をコンセプトに,タッチパネル式の端末を選んだ。SH-04Aベースのモデルは,強度を確保できないことを理由に筐体側面のボタンにはヒノキを用いていない。発売は未定だが,「前向きに検討している」(同氏)とした。