VAIO事業本部 副本部長の赤羽良介氏
VAIO事業本部 副本部長の赤羽良介氏
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筐体は閉じた状態で13.9mmと薄い
筐体は閉じた状態で13.9mmと薄い
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軽量なので手軽に持ち運ぶことが可能
軽量なので手軽に持ち運ぶことが可能
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発表会に展示されていたメイン基板
発表会に展示されていたメイン基板
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 2009年9月にベルリンで開催された「IFA」で披露され,注目を集めていたソニーの「VAIO X」が2009年10月8日,正式に発表された。マイクロプロセサに「Atom Z540」を搭載し,筐体は閉じた状態で13.9mm。最も軽量の「Sバッテリー」を装着した状態で約655gと,薄型・軽量を実現している。ディスプレイは11.1型で,解像度は1366×768画素。

 「製品ラインの一環として,絶対に必要なものではない。販売サイドからの要求があったわけでも,製品ラインナップの整備という観点でもない。設計者とスタッフが本当に作りたいもの,使いたいものとして企画・立案した」(VAIO事業本部 副本部長の赤羽良介氏)。製品のキー・コンセプトは「余分はいらない。十分がほしい」。2009年1月に発表した「VAIO P」がコンシューマ向けのモバイル製品として位置づけられるのに対し,VAIO Xはビジネス用途での利用も想定しているという。「実際に2週間本製品を使って,プレゼン資料の整理などに使った。本当にこれで十分だと感じた」(赤羽氏)。

 64GバイトのSSDを搭載し,W-CDMAの通信機構を標準で備える。メイン基板に片面実装を採用して薄型化を実現した。キーボード部分はパームレストと一体化したアルミニウム製の1枚板。筐体の強度を高めるため,天板には積層カーボンの間にプラスチックのシートを挟みこんだ「ハイブリッド カーボン」を採用している。

 想定実売価格はMicrosoft Office Personal 2007標準装備のモデルが13万円前後,非搭載モデルが11万円前後。なお同社の直販サイト「Sony Style」では,マイクロプロセサの動作周波数を標準の1.86GHzから2GHzまで向上できるほか,SSDを最大256Gバイトまで増強できる。またWiMAXをオプションで選択できる。