東芝ホームアプライアンス 取締役社長の山下文男氏(左)とゲストの天海祐希さん(右)
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冷蔵室の底部に取り付けられているピコイオン発生ユニット
冷蔵室の底部に取り付けられているピコイオン発生ユニット
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1カ月に1回,ピコイオン発生ユニットのタンクに水を補給する必要がある
1カ月に1回,ピコイオン発生ユニットのタンクに水を補給する必要がある
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 東芝ホームアプライアンスは2009年9月28日,除菌,ウイルス抑制,脱臭などの効果を持つ「ピコイオン」の発生ユニットを搭載した冷蔵庫の新製品「GR-B48F」「GR-B50F」「GR-B55F」を発表した。エチレン・ガスの分解や野菜のビタミンの増量といった効果もあるという。

 水を含むフェルト状の導電性電極に電圧をかけることにより,「OHラジカルが微細な水に包まれている」と同社が説明するピコイオンを発生する。ピコイオン発生ユニットは冷蔵室の底部に取り付けられており,直下の野菜室にピコイオンを放出する。ピコイオンを発生させるには,ユーザーが1カ月に1回程度,ユニットのタンクに水を補給する必要がある。タンクの容量は10cm3。ピコイオン用の電極の隣には,通常のイオン発生用の電極も用意されており,水が切れた場合にはこちらの電極を使って水を含まない活性種を発生させる。ピコイオンの発生時にはオゾンはほとんど発生しないが,水が切れた場合は少量のオゾンも発生するという。

 除菌,ウイルス抑制,脱臭といった効果に加え,エチレン・ガスの分解により野菜を長持ちさせる効果があるとする。また,野菜のビタミンの増量作用もあるという。試験では,ビタミンCで約27%,ビタミンAで約22%,ポリフェノールが約14%増加したとしている。酸化力のあるピコイオンで野菜の表面が酸化されることで,それに対抗するため抗酸化物質であるビタミンが野菜の内部で生成されると考えられるという。

 冷却器を冷蔵専用と冷凍専用に別々に搭載しているのも特徴。冷蔵庫の上部を冷蔵ゾーン,下部を冷凍ゾーンにすることで,断熱のための仕切りを1個所にまとめた。また,新しい形状の真空断熱材を採用することで,断熱性能を向上させた。外気温度,庫内温度,扉開閉回数などを検知する計12個のセンサも搭載し,これらのデータを元に運転を制御。これらにより,消費電力を従来製品に比べて約3割低減した。

 予想実売価格は,容積483リットルのGR-B48Fが28万円前後,容積501リットルのGR-B50Fが28万円前後容積548リットルのGR-B55Fが28万円前後。