Half Slim対応品(左),mSATA対応品(右)
Half Slim対応品(左),mSATA対応品(右)
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 東芝は,32nm世代の半導体製造プロセスを採用した多値(multi level cell:MLC)NANDフラッシュ・メモリを搭載するSSD(solid state drive)を発表した(ニュース・リリース)。記憶容量は30Gバイトと62Gバイト。従来の2.5インチ型SSDに比べて,体積比で約1/7,重量比で約1/8に小型化したほか,消費電力を約1/2にした。パソコン向けに,2009年10月から量産を開始する予定。同社は2009年7月から32nm世代のNANDフラッシュ・メモリを量産している(Tech-On!関連記事)。

 開発品は,NANDフラッシュ・メモリとコントローラLSIを搭載したプリント基板の形態を採る「モジュール型」と呼ばれるもの。「Half Slim」対応品と「mSATA」対応品をそれぞれ2品種提供する。Half SlimとmSATAはともに,Serial ATA International Organization(SATA-IO)とJoint Electron Device Engineering Council(JEDEC)で標準化が進む小型携帯機器向けの規格である。オプションとして2.5インチHDDと同形状のケースを用意する。

 電源電圧は,Half Slim対応品が5V,mSATA対応品が3.3V。消費電力はすべての品種で,書き込み時が平均1.8W,読み出し時が平均1.3W,待機時が平均65mW。データ転送速度はすべての品種で,書き込み時が最大70Mバイト/秒,読み出し時が最大180Mバイト/秒である。

 外形寸法はHalf Slim対応品が54mm×39mm×4mm,mSATA対応品が30mm×50.95mm×4.75mm。重さはすべて9g。平均故障時間(MTTF)は100万時間。