NECとカシオ計算機,日立製作所の3社が,2010年4月をメドに携帯電話事業の統合を検討していると,一部報道機関が報じた。この報道に対して,3社は「本日,一部報道機関において,当社の携帯電話事業に関する報道がされているが,これは当社として公表したものではなく,現時点で決定しているものではない」とコメントした。

 日立製作所とカシオ計算機は,2004年4月に両社の携帯電話事業の合弁会社であるカシオ日立モバイルコミュニケーションズを設立し,端末の開発部門を統合済みである(Tech-On!の関連記事1)。この合弁会社にNECが加わる案が有力とする報道もある。

 調査会社のIDC Japanによると,2009年第1四半期(2009年1~3月)における端末メーカー別の出荷台数シェアでは,NECが11.4%で4位,カシオ日立モバイルコミュニケーションズが8.0%で5位だった(Tech-On!の関連記事2)。今回の統合が実現した場合,市場シェアは19.4%となり,首位のシャープ(21.3%)や2位のパナソニック モバイルコミュニケーションズ(19.8%)に迫ることになる。ただし,総出荷台数は対前年同期比40.1%減の830万台で,6四半期連続のマイナス成長となっている。