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 アドテックは,2009年9月末に国内で電子書籍端末を発売する。日経エレクトロニクスの取材で明らかになった。

 発売するのは,米Foxit Software Company社が米国で販売している端末「eSlick」をベースに,日本語対応にするなど若干の変更を加えた端末である。Foxit社のブランドをそのまま利用する見込みで,国内においてはアドテックが独占的に販売する。

 この端末は,台湾Prime View International Co.,Ltd.(PVI社)製のOEM端末に,Foxit社の独自ソフトウエアを組み合わせたもの。ディスプレイは,米E Ink Corp.の技術をベースにした白黒表示の電子ペーパーを使っており,画面寸法は6型で画素数は800×600。無線通信機能は備えず,USBかSDメモリー・カードでコンテンツをやり取りする。アイドックが開発した「KeyringPDF」に対応するコンテンツもサポートするようだ。

 アドテックのWeb直販サイトを中心に販売する予定。価格は3万円前後の見通し。2009年度に5万台の販売を見込んでいる。

 この端末に対応するコンテンツの充実に向け,既に,複数の関連企業との協力体制の構築を進めている模様である。

 アドテックはさらに,2010年に電子書籍端末の次期モデルの国内投入も計画している。カラー表示の電子ペーパーの採用に加え,通信機能を備える端末である。初代機と同様,PVI社のOEM端末を想定するが,次期モデルでは自社ブランドを冠する予定である。