英Intex Management Services Ltd.(IMS Research)の調べによると,2008年のパワー半導体(ディスクリート/モジュール)の世界売上高は前年比0.7%増の139億米ドルだった(発表資料)。第4四半期に景気が後退したため,成長率は小幅にとどまった。

 2009年は前年比22%減と大きく落ち込む見通し。これは主に上期の低迷によるもので,下期に市場は回復するとIMS Researchはみている。既に複数のメーカーが下期の業績予想を上方修正したという。IMS Researchは2010年の世界売上高が前年比で7%の増加に転じると予測した。

 2008年のパワー半導体の売上高シェアはドイツInfineon Technologies AGが10.2%を占め,6年連続で首位に立った。Infineon社はこの調査結果を受けて「当社は市場平均を上回る7.8%の成長を達成した。2位メーカーの市場シェアは6.8%だが当社は10.2%。EMEA(欧州・中東・アフリカ)地域では22.8%,米州で11.2%と市場をリードしている」との声明を発表した(発表資料)。今後は,風力発電や太陽光発電といった再生可能エネルギー分野に注力し,パワー半導体の売り上げをさらに伸ばすとしている。