右の3色の製品がナノイー発生機「F-GME15」。中央がナノイー加湿空気清浄機。左はゲストのともさかりえさん
右の3色の製品がナノイー発生機「F-GME15」。中央がナノイー加湿空気清浄機。左はゲストのともさかりえさん
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F-GME15のカット・モデル
F-GME15のカット・モデル
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 パナソニックは2009年8月6日,細菌/ウイルスの除去や脱臭などの機能を持つ「ナノイー」の発生機「F-GME15」を発表した。同社の従来製品には,ナノイーを放出する加湿空気清浄機や空気清浄機はあったが,ナノイーの発生機能に特化した製品はこれが初めて。同年10月上旬に発売する。予想実売価格は3万円前後。

 ナノイーは,同社が「水に包まれたイオン」と説明する物質。水に高電圧をかけることで生成する。形状は,ヒドロキシ・ラジカルが水に包まれた状態の直径5~20nmの微粒子だという。ヒドロキシ・ラジカルは反応性が高いため寿命が短いが,ナノイーでは水に包まれているため寿命が長く,細菌やウイルスに届きやすいのが特徴だとする。

 ただし,ヒドロキシ・ラジカルは人体内では発ガン性を持つため,放出したナノイーを人が吸い込んだ場合の安全性が問題になる。これに関しては,日本バイオアッセイ研究センターで安全性を試験したという。哺乳動物の肺の培養細胞に対するナノイーの影響を調べ,影響がないことを確認した。細菌やウイルスの除去作用があるにもかかわらず哺乳動物に影響がない理由としては,哺乳動物の細胞はヒドロキシ・ラジカルを分解する仕組みを備えているからだと考えられるという。

 本体内での除菌にのみヒドロキシ・ラジカルなどを利用する他社製品に比べ,ナノイーを放出することで床や壁の表面の除菌/ウイルス除去や脱臭も行えるのが利点だとする。F-GME15は,本体内にナノイー発生ユニットを2個搭載。強運転でも34db以下の静音動作を実現した。寸法は305mm×210×185mmで,重さは2.8kg。

 同時に,他のナノイー関連の新製品も発表した。ナノイー加湿空気清浄機は「F-VXE65」(予想実売価格6万5000円前後)と「F-VXE60」(同5万5000円前後)の2機種。ナノイー加湿器は「FE-KXE07」(同2万8000円前後)と「FE-KXE05」(同2万5000円前後)。新たにナノイー加湿セラミック・ファンヒーター「DS-FKX1200」(同3万円前後)も用意した。これらはいずれも2009年9月1日に発売する。