電流検出型のDNAチップ
電流検出型のDNAチップ
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検査試薬類
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 積水メディカルと東芝は,両社が共同開発したヒト・パピローマ・ウイルス(HPV)の型を判別するDNAチップについて,2009年7月30日に厚生労働省の製造販売承認を取得したことを発表した。薬事申請は2007年5月31日に実施していたため,承認まで約2年強の期間を要したことになる。国産のDNAチップとしては,初めての薬事承認事例となる。今回の薬事承認を受け,2009年9月から積水メディカルがDNAチップを販売する。

 HPVは,子宮頸がんの原因となるウイルス。今回のDNAチップでは,高リスクとされる13種類のHPVの型を判別できる。

 このDNAチップは,東芝が開発した「電流検出型」の技術を利用したもの。DNAチップとして一般的な「蛍光検出型」に比べて,装置が小型になったり,測定時間が短くなったりという特徴がある。

 東芝は,このDNAチップを医療用途以外にも,幅広く展開する計画である。例えば,2009年7月1日には,バイオ・テロで使われるウイルスを検出・判定するシステムの受注を始めている。