京都で開催された「2009 Symposium on VLSI Circuits」のSession 15「SRAMs and Clock Circuits」では,SoCに埋め込むSRAMに関連した講演が4件あった。最初の2件は,米Intel Corp.のMPU「Nehalem-EX」に関連する発表。残りの2件は,8トランジスタ型のSRAMに関する講演である。

 Nehalem-EXの概要は,2月に行われたISSCC 2009で発表されている。45nm世代のプロセスで製造するこのチップは,8個のプロセサ・コアを搭載する。そして8個のコアがアクセスする3次キャッシュを集積している。

 Nehalem-EXは,エンタプライズ・サーバ向けのMPUだが,低電力化技術がふんだんに使われている。これは,モバイル機器向けのLSIから技術開発が始まった低電力技術が,ほぼすべての分野のLSIに広がったことを象徴しているといえる。