米Intellon Corp.は,同社の家庭向け電力線通信用チップセットにおいて,動作温度範囲を広げた品種を発表した(発表資料)。同社のチップセット「INT6400」を,-40℃から+85℃まで動作できるようにした。宅外に設置した電力制御機器などを,電力線通信経由で制御する用途に向ける。

 Intellon社によれば,対象とする用途は「宅外に設置された電力メーターや,充電ステーション,太陽光発電パネルの制御,屋外の監視装置,そのほかセキュリティ・カメラなど」(同社)を想定している。米国の電力事業者などが実証プロジェクトを相次いで立ち上げている「スマートグリッド」において,電力メーターや充電ステーションを制御するアプリケーションなどに,採用されることを目指すという。

 今回発表された製品は,家庭向けの電力線通信仕様「HomePlug AV」に準拠したチップセット。最大データ伝送速度は200Mビット/秒である。MAC制御および物理層回路を集積したトランシーバIC「 INT6400IKZ」と,アナログ・フロントエンド回路などを集積する「INT1400IQZ」で構成する。既に,サンプル出荷を開始しているという。