アドレス帳は日本語も表示できる。ただしちょっと表示がおかしい。
アドレス帳は日本語も表示できる。ただしちょっと表示がおかしい。
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カード表示にしてプログラムを切り替え
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Sprint Navigationの画面。曲がり角が近づくと音声で知らせてくれる
Sprint Navigationの画面。曲がり角が近づくと音声で知らせてくれる
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 続いてアドレス帳を開いてみると,Gmailを登録したためか,自動でアカウントが準備されていた。ここで了解すれば,Gmailから連絡先がダウンロードされてくる。HTC Magicではあらかじめ一つのGoogleアカウントが結びつけられているので,最初から一つのアカウントに関連づけられている。Palm Preの場合,複数のアカウントを利用できるのでユーザーの許可を得てからというのは正しいやり方だろう。

 ただし表示はちょっと奇妙だ。文字フォントの一部が中国語フォントが使われている。Google社の「Google Docs」などを使っていると多少はなじみがあるが,違和感は残る。またゴシック体の表示と明朝体の表示がが混ざっているが,あまり正しく使われていない。例えば名字の先頭の文字でグループ分けをしているが,その文字を太くしているわけではない。名前の2文字目だけがゴシック体になっていたりするので,いささかカッコ悪い。

 こうしていくつかのアプリケーション・ソフトウエアを動かしていると,カード型のユーザー・インタフェースですべてマルチタスクで動いているというのがなかなか便利だ。携帯電話機というより,パソコンを使っている感覚に近づいている。思いついた時にパっと切り替えて実行して,すぐに元の作業に戻れる。ほかのスマートフォンでもアプリケーション・ソフトウエアの実装によっては,同じソフトウエアを起動したときに元の状態に戻すことはできる。しかし,カードを並べてウインドウを見ながら,「ああ,今までこれをしていたっけ」とそこに舞い戻るのとは少々感覚が違う。あくまでも感覚的な表現で恐縮だが,何となくそこの作業をしていたときの“空気感”みたいなものが,カードを切り替える時にわきあがってきたのだ。

 ここまで見てきたような基本的なソフトウエアに加え,Palm Preではターン・バイ・ターン形式で表示するカーナビ・ソフト「Sprint Navigation」や,動画閲覧ソフトウエア「Sprint TV」,アプリケーション・ソフトウエア購入のための「App Catalog」YouTube閲覧用の専用ソフト「YouTube」,米Amazon.com社から音楽を購入するための「Amazon MP3」などが付属している。

 個人的に気に入ったのはSprint Navigationだ。慣れない米国の道をクルマで走るの際にとても便利だ。カーナビだと設置するまでが大変だし,PNDでもそれは同様だ。だが携帯電話機ならば,常に持ち歩いているのでクルマの中に置き忘れる心配もない。似たようなことはGoogle Mapsでもある程度可能だが,基本は道順だけだ。またHTC MagicだとGoogle Mapsを表示させていても時間がたつと画面が消えてしまう。いちいち確認するたびに操作をしてスクリーンのロックを解除しなければならない。Sprint Navigationでは,画面が消えず,随時案内を継続してくれるので使い勝手の悪さを感じない。

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