米Qualcomm Inc.は2009年6月1日,同社の携帯電話機向けチップセット「Snapdragon」を搭載した小型情報機器のコンセプト「スマートブック」を発表した。その名の通り,スマートフォンとネットブックの間を埋めるカテゴリの製品という。通信用チップセットの大手であるQualcomm社は,携帯電話機に続く応用分野としてスマートブックでコンシューマー市場のさらなる開拓を狙う。
同社の副社長でCDMA技術のマーケティングやプロダクト・マネジメントを担当するLuis Pineda氏は,スマートブックについて「モビリティのある小型軽量のサイズ,例えば厚さが2センチ以下,重さが2ポンド以下で8時間のバッテリー駆動が可能な低消費電力の製品。何よりもネットワークに常時接続であること。その点でネットブックと異なる」と説明した。しかし,現状でMID(mobile internet device)と呼ばれるカテゴリとの違いは,あまりはっきりしなかった。
発表会場には,台湾ASUSTeK Computer Inc.や台湾Compal Communications Inc.,台湾High Tech Computer Corp.(HTC),台湾Hon Hai Precision Industry Co.,Ltd.(通称Foxconn),東芝などが開発したスマートブック(試作機)が展示されていた。
このうちASUSTeK Computer社の製品は,きょう体は同社のネットブックである「Eee PC」とそっくりだが,米Google Inc.が開発したLinuxベースのプラットフォーム「Android」を採用しているという。また,東芝の製品は,小型で非常に薄いスマートフォン(OSはWindows Mobile)といった感じのもの。これらは,6月2日から台湾の台北で開催される「Computex Taipei 2009」で展示される見込み。
同社はまた,Snapdragonの新製品として,45nmプロセスで製造される動作周波数1.3GHzの「QSD8650A」も発表した。2009年末までにサンプリング出荷を始めるという。これによりSnapdragonのラインアップは,同1GHzの「QSD8250」,CDMA2000に対応した「QSD8650」,同1.5GHzでデュアルコアの「QSD8672」,そして今回の「QSD8650A」となった。