注目論文の位置づけを説明するプログラム委員 日経BPが撮影。
注目論文の位置づけを説明するプログラム委員 日経BPが撮影。
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 2009 Symposium on VLSI Technologyが6月15日-17日に京都で開催される。その注目論文を,プログラム委員会が報道機関向けに発表している(Tech-On!関連記事)。以下に,それら論文の概要を紹介する。

 同委員会は注目論文を五つの群に分けて紹介した。(1)最先端CMOSインテグレーション,(2)最先端ロジック,(3)将来ロジック,(4)最先端メモリ,(5)将来メモリ,である。なお,回路技術の国際会議「Symposium on VLSI Technology」の注目論文はこちら

IBMら32nm SOI-CMOSでSRAM試作

 (1)の最先端CMOSインテグレーションでは,2件の論文が紹介された。一つは米IBM Corp.と米Advanced Micro Devices Inc.(AMD:現在は米GLOBAL FOUNDRIES Inc.,以下同),米Freescale Semiconductor, Inc.の共同論文である(論文番号7-3)。32nm世代のSOI-CMOSでSRAMを試作した結果が示される。セル面積が0.149μm2の16MビットSRAMの試作に成功した。以前のIEDMでは,32nmのバルクCMOSのSRAMの試作に関して報告しており,その際のセル面積は0.157μm2だった。SOI基板で小面積化を達成した。

 もう1件は,仏CEA/LETIと伊仏合弁STMicroelectronics社の共同論文である(論文番号9A-1)。ウエーハの貼り合わせ技術を使ってSOI-MOS FET上に,GeOI-MOS FETを3次元積層する。3次元化によって,45nm世代で40%の面積削減が可能という。