KDDI研究所は,LTEで提供し得るさまざまなサービスのトラフィックが存在する場合の性能評価に向けて,パソコン上で動作する模擬ソフトウエア「LTEシステムシミュレーションソフトウェア」を開発した(発表資料)。LTE標準仕様に準拠し,無線からアプリケーションまでの統合的な評価ができるという。
基本機能の模擬に加えて,通信を高速化するMIMO(multiple input multiple output)技術や,周辺基地局と連携した干渉回避技術ICIC(inter-cell interference coordination)なども模擬できる。加えて,さまざまなサービスのトラフィックに対応し,伝送プロトコルTCP(transmission control protocol)を模擬する。これにより,フェージング環境下での送信遅延や伝送速度などの通信品質を踏まえたアプリケーションの特性を評価できるとする。
KDDI研究所は開発したシステムとその評価例を,5月12~13日にパシフィコ横浜で開催される「ワイヤレス・テクノロジー・パーク2009」に出展する。