JVC・ケンウッド・ホールディングス 代表取締役会長の河原春郎氏
JVC・ケンウッド・ホールディングス 代表取締役会長の河原春郎氏
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 JVC・ケンウッド・ホールディングスは,2009年3月期(2008年4月~2009年3月)の連結決算を発表した(PDF形式の発表資料1)。日本ビクターとケンウッドの経営統合に伴う共同持株会社として2008年10月1日に設立してから初めてとなる通期決算は,売上高が3097億7100万円,営業利益が1億700万円だった。純損益は187億9500万円の赤字となった。「経営環境の悪化を想定して早期に構造改革を実施したが,予想以上の円高と販売減少の影響がその結果を相殺してしまった」(JVC・ケンウッド・ホールディングス 代表取締役会長の河原春郎氏)という。

 なお,今回の決算はケンウッドを取得企業として企業結合会計を実施しており,2008年度の連結決算はケンウッドの決算に日本ビクターの2008年度下期(2008年10月~2009年3月)の決算を合算している。日本ビクターの2008年度上期(2008年4月~9月)決算を含めた場合,売上高は約5495億円,営業利益は約14億円,純損益は約269億円の赤字となる。

 JVC・ケンウッド・ホールディングスは,決算発表に合わせて代表取締役の異動を発表した(PDF形式の発表資料2)。2009年6月24日付けで,同社 代表取締役会長の河原春郎氏が社長を兼務する。代表取締役社長の佐藤国彦氏は退任する予定。河原氏が代表取締役会長兼社長に就任することで,「統合による事業強化をより一層推進していく」という。

 2009年度(2009年4月~2010年3月)の業績見通しは,売上高が4300億円,営業利益が95億円,純利益はゼロを見込む。部門別の売上高では,カーナビなどを手掛けるカーエレクトロニクス事業が約960億円,ビデオ・カメラや液晶ディスプレイを手掛けるホーム&モバイルエレクトロニクス事業は約1600億円,業務用システム事業が約1040億円,エンタテインメント事業が約525億円とする。