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HOMEスキルアップマネジメント > Macrovision社のMuze社買収で「音楽メタデータの独占」が始まる?

Macrovision社のMuze社買収で「音楽メタデータの独占」が始まる?

  • Phil Keys=シリコンバレー支局
  • 2009/04/27 03:23
  • 1/1ページ

 2009年4月15日,DRM技術などの提供で知られる米Macrovision Solutions Corp.は,CDなど音楽メディアのメタデータを手掛ける米Muze, Inc.の資産を買収すると発表した(発表資料)。買収価格は1650万米ドルである。あまり大きなニュースになっていないが,この買収は音楽メタデータの勢力図を一変させる可能性がある。

 Macrovision社がメタデータ関連の企業を買収するのは初めてではない。同社は2007年12月に米All Media Guide Holdings, Inc. (AMG社)の買収を終了している(発表資料)。つまり,Muze社の買収でMacrovision社は,2社分の音楽メタデータを持つことになる。

 音楽メタデータのビジネスで一般によく知られているのは,「CDDB」などを提供する米Gracenote, Inc.である。CDDBは米Apple Inc.の「iTunes」やカーナビ製品などに採用され,挿入されたCDの楽曲名やアルバム・カバー画像を表示するために使われている。今回の買収でMacrovision社は,昨年ソニー傘下に入ったGracenote社の有力な競争相手となったかに見える。

 だが,内情を調べると話はそんなに簡単ではない。Gracenote社の音楽メタデータの少なくとも一部をMuze社が提供しているからだ。この件はGracenote社のWebサイトにもハッキリ書かれている。それによるとMuze社は曲名やアルバム・カバー,経歴,評論記事などの音楽関連のメタデータをGracenote社に提供している(同Webサイト)。業界関係者に確かめたところ,「Gracenote社が現在提供中のアルバム・カバーや評論記事などの情報のほとんどはMuze社から入手している」とする。

 Gracenote社がMuze社と結んだ契約によってMacrovision社は,Muze社買収後も当面はGracenote社にメタデータを提供する義務を負うかもしれない。しかし,その契約の期限が切れた後もMacrovision社が競争相手のGracenote社に音楽メタデータを提供し続けるかどうかは分からない。他の音楽メタデータのデータベースとしてはオープンソースで,米MetaBrainz Foundationが運営する「MusicBrainz Database」や「freedb」などが存在するが,これらはアルバム・カバーや評論記事といった情報を提供しないという。

 Macrovision社はビデオ向けのDRM技術の提供で著名な企業である。ただし,2007年に電子番組表(EPG)大手の米Gemstar-TV Guide International, Inc.を買収するなど(Tech-On!関連記事),ここ数年は積極的なM&AでDRM以外の事業への積極攻勢を掛けている。Muze社とAMG社の買収によって,Macrovision社は音楽メタデータでも,力強い地位を確保したようだ。

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