米Texas Instruments Inc.(TI)は,2009年第1四半期(1月~3月)の決算を発表した(発表資料)。売上高は20億8600万米ドルで前年同期の32億7200万米ドルから36%の減収となったが,同年3月に発表した事前予測の上限だった20億5000万米ドルを上回った。前期の24億9100万米ドルからは16%減となった。

 純利益は1700万米ドル(希薄後の1株当たり利益は0.01米ドル)で前年同期の6億6200万米ドル(同0.49米ドル)から97%の減益となった。同社の事前予測では,1株当たり利益として-0.08~0.00米ドルの範囲を予測していた。

 当期の営業利益は,リストラ経費やすべての事業部門における売上高の低下などの影響を受け,前年同期から99%減の1000万米ドル(営業利益率は0.5%)となった。リストラ経費の1億500万米ドルを除いた場合,営業利益は1億1500万米ドル(同5.5%),1株当たり利益は0.07米ドルとなる。

 売上高を事業別に見ると,アナログ部門が前年比36%減,組み込みプロセシング部門が同26%減となった。また,ワイヤレス部門が同40%減少し,その他部門も同39%の減収となった。

 製品需要については,過去2四半期の急速な低下を経て安定し始めたという。在庫削減が一段落したため,第2四半期は製造レベルを上げる予定とした。

 2009年第2四半期の見通しは,売上高が19億5000万~24億米ドルの範囲。1株当たり利益として0.01~0.15米ドルを見込む。