東芝ホームアプライアンスは,白物家電の国内拠点を生産1拠点,開発2拠点に集約する。同社の国内生産拠点は現在,愛知工場(愛知県瀬戸市)と東芝ホームテクノ(新潟県加茂市)の2カ所。愛知工場では,ヒートポンプ・ユニットを搭載するドラム式洗濯乾燥機やIHクッキング・ヒータ,モータなどを生産している。東芝ホームテクノは保温釜やアイロンの生産を担っている。今後は2009年末までに愛知工場の生産を東芝ホームテクノと中国の東芝家電製造(南海)有限公司に移管し,国内工場を1カ所に絞る。なお,タイに2拠点,中国に2拠点,ベトナムに1拠点の海外5工場については整理の予定はないとする。

 国内開発拠点は現在,愛知工場と秦野工場(神奈川県秦野市),東芝ホームテクノの3カ所。愛知工場では冷蔵庫や洗濯機を,秦野工場では掃除機を,東芝ホームテクノでは保温釜や調理機器,アイロンをそれぞれ開発している。このうち秦野工場を2009年9月末に閉鎖し,掃除機の開発部門を愛知工場に統合する。同時に愛知工場の調理機器の開発部門は東芝ホームテクノに統合し,保温釜や調理機器の開発機能を東芝ホームテクノに集める。

 また,大阪府内の事業所,愛知工場,秦野工場に分散している製品の戻入・修理サービス機能を愛知工場に集約。固定費を削減するとともに,設計・製造への品質情報伝達の迅速化を図る。

 今回の拠点再編に伴う正社員削減の予定はないという。秦野工場の開発要員は愛知工場へ配置転換する計画。ただし,愛知工場での生産に従事する非正規従業員150人に関しては,2009年7月末までに全員が契約を満了する予定で,その後の契約更新はしないとした。