クラレは,2009年4月に小学校に入学する児童とその親を対象として「将来就きたい職業」「将来就かせたい職業」を調査し,結果を公表した。1位は,親子とも男児がスポーツ選手,女児がパン・ケーキ・菓子屋。男児の2位には職人が入った。エンジニアの人気は,男児で18位,男児の親で14位,女児は親子とも20位圏外となった。

 この調査は,同社が1992年から実施しているもの。同社製の人工皮革「クラリーノ」を使ったランドセルを購入した親子に対してアンケートはがきを配布。有効回答はがきの中から4000通を無作為に抽出し,集計した。

【男児】
 男児が就きたい職業では,スポーツ選手が28.6%で,11年連続の1位となった。2位は,職人(大工,左官,木工など)の5.7%で,2007・2008年の5位から上昇している。以下,警察官,運転手・運転士,消防士,と続く。一方,親が就かせたい職業では,2008年まで連続して1位だった公務員が2位に転落。代わって,スポーツ選手が16.0%の1位となった。3位の医師と4位の会社員は2007・2008年と変わらず,5位には,2007年と2008年の7位だった職人が入った。

【女児】
 女児が就きたい職業の1位は,11年連続でパン・ケーキ・菓子屋(34.7%),2位が花屋(10.4%)だった。3位は芸能人,4位は教員,5位は看護師となった。親が就かせたい職業でも,1位は12.1%のパン・ケーキ・菓子屋。同率で看護師も1位となった。3位は公務員と教員,5位は薬剤師となっている。この結果についてクラレは,「資格や技能を生かせる職業」の人気を指摘する。

 男児が就きたい職業のうち,エンジニアは1.3%で18位。2007年は18位,2008年は20位だった。学者・大学教授・科学者は2.3%で15位。2007・2008年の10位から下がっている。親が男児に就かせたい職業では,エンジニアは2.0%で14位。2007年は5位,2008年は9位だったので,やや人気が落ちていると言える。一方で,学者・大学教授・科学者は2.7%の8位。2007・2008年の12位からやや上昇した。