実証実験に関する資料
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 NTTは,広域無線技術を使ったセンサー・ネットワークの実証実験を開始する(発表資料)。電波が飛びやすい280MHz帯の周波数を用いて,半径3.5~5kmをカバーできる無線基地局を中心に,無線端末の管理などを行なう。ガス検針や自転車など移動体管理,物流,防災・災害対策,防犯対策などの用途を想定する。

 NTT未来ねっと研究所が開発したシステムで,低消費電力のユーザー側無線端末と,広域管理が可能の基地局,アプリケーション用サーバ機などで構成する。ユーザー側には,低消費電力の無線通信端末を使う。消費電力が低いことから,端末の電池寿命は5年以上確保できる見込みという。

 総務省の「ユビキタス特区」事業として認定された実証実験として行なう。実験期間は2009年3月31日~2011年3月31日まで。東京都内の六つの区(台東区,江東区,江戸川区,墨田区,荒川区,葛飾区)の基地局エリア内に,ユーザー側の端末を設置する。基地局は墨田区京島,葛飾区金町,江戸川区中央に設置する。

 実験では,1)移動体(自転車)管理サービス,2)ガス検針サービス,3)遠隔監視制御サービス(ホーム・セキュリティなど)の三つについて検証する。NTTは設備の構築のほか,技術検証と運用性の評価を行なう。実験にはNTTコミュニケーションズやNTTテレコン,東京ガス,大阪ガス,東邦ガスなども協力する。将来は国際展開も視野に入れているという。