大阪府立大学とシャープは,産学連携を推進するために「包括的連携に関する協定」を締結した。この協定により両者は,知的資源や人的資源の積極的な相互交流などを図りながら,連携を深めていくという。その第1弾となるのが「廃棄物の再資源化」「植物栽培」をテーマとした関連技術の共同研究。2009年4月からこれを開始するとしている。

 同共同研究の推進に伴い,大阪府大は「21世紀型コンビナート」内に,エコロジー研究所の学外拠点を2009年秋ごろに設置する計画。21世紀型コンビナートは,シャープが進出企業17社とともに大阪府堺市に建設を進めているもので,各工場の屋根上などに太陽光発電施設を設置したり,省エネルギ性に優れたLED(発光ダイオード)照明を全面的に採用したりするなど,企業の垣根を超えた先進的な環境配慮型コンビナートの構築を目指している。

 大阪府大とシャープは,同コンビナートにおいて(1)同コンビナートの廃棄物の再資源化(2)同コンビナートで発生する電力/廃熱/廃二酸化炭素を利用したトリジェネレーション・システムやエレクトロニクス技術を活用した新しい植物栽培技術--の研究に取り組む。

 また,今後は他のテーマや同コンビナート以外での取り組みについても検討を進め,さまざまな共同研究を実施していく考えという。