EOS Kiss X3
EOS Kiss X3
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背面
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 キヤノンは,同社のデジタル一眼レフ・カメラ「EOS KISS」シリーズの新機種として,「EOS KISS X3」を発売する(発表資料)。「EOS KISS X2」の後継機種となる。発売日は2009年4月下旬の予定。価格はオープン。想定市場価格はレンズを含まないボディ本体で9万円前後,レンズを一本付属する「レンズキット」で10万円前後,レンズを2本付属する「ダブルズームキット」で13万円前後とみる。コンパクト機から一眼レフ機へ買い替える一眼レフ機の初心者などに向ける。

 動画撮影機能を搭載し,1920×1080画素のいわゆる「フルHD」の動画を20フレーム/秒で撮影できる。1280×720画素では30フレーム/秒の動画が,640×480画素でも同じく30フレーム/秒の動画が撮影可能。4GバイトのSDメモリーカードに記録できる時間は,1920×1080画素で約12分,1280×720画素で約18分,640×480画素で約24分。

 撮像素子は有効画素数約1510万画素のCMOSセンサであり,従来機種のEOS KISS X2と比べて高画素化を図った。同社が開発した画像処理エンジン「DIGIC 4」を備える。

 従来機種よりもライブ・ビュー機能を進化させ,「顔優先ライブモード」を追加した。同モードでは,ライブ・ビュー撮影時に顔検出機能で検知した顔に対して,オートフォーカスするという。二つの顔を検出したときには,どちらの顔に焦点を合わせるか選択できる。

 逆光やストロボの光が届きにくい場合に,顔を検知して好ましい明るさやコントラストに自動補正する機能や,レンズの周辺光量の自動補正機能を搭載する。レンズ周辺光量の自動補正では,広角レンズなどを使用して絞り開放付近で撮影した場合に,画像の四隅の光量が低下する現象を自動補正する。

 初心者を想定して使い勝手にも配慮した。撮影設定を直感的な操作で変更できる「クイック設定画面」や,写真用語がわからなくてもイメージに近い写真撮影ができるようサポートする「クリエイティブ全自動」を備える。クイック設定画面は,メニュー画面に表示される設定項目をカーソルで選んで,本体のダイヤルを回すだけで設定変更が可能。従来は,設定項目のボタンを押しながらダイヤルを回して設定変更を行っていたが,それぞれのボタンの位置を覚えなくても操作できるようにしたという。クリエイティブ全自動は,例えば露出補正の設定を「写真を暗く,明るく」といった言葉で表し,明るさの段階を選ぶと,それに合わせてカメラが露出設定を変更してくれる機能。写真用語がわからなくても,撮りたいイメージを写真に反映できるようにしたとする。

 ISO感度は100~3200。6400,12800の感度拡張も可能。連続撮影速度は,最大約3.4枚/秒。ディスプレイには92万画素の3.0型液晶パネルを採用した。記録媒体はSDメモリーカード,SDHCカードに対応する。

 外形寸法は,幅128.8mm×高さ97.5mm×奥行61.9mm。本体のみの重さは約480g。