車載向けディスプレイの出荷数の予測(用途別)
車載向けディスプレイの出荷数の予測(用途別)
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2008年第1〜3四半期の車載向けモニターのメーカー別出荷枚数シェア
2008年第1〜3四半期の車載向けモニターのメーカー別出荷枚数シェア
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 米DisplaySearch社は,自動車販売の不振にも関わらず,中小型ディスプレイ市場において車載向けディスプレイが急速に伸びていると発表した(発表資料)。車載向けディスプレイは,中小型ディスプレイ市場の中で出荷枚数,売上高ともに,急速に伸びている用途の一つという。DisplaySearch社が予測する2009年の車載向けディスプレイの出荷枚数は1億7530万枚。これが2015年までには2億3110万枚まで増加すると予測する。売上高は2009年に17億7000万米ドル,2015年に24億米ドルに達すると予測する。

 DisplaySearch社によれば,車載向けディスプレイ市場の成長の鍵となる用途の一つは,車載向けモニター。車載モニターは,ナビゲーション機器や後部座席のエンターテインメント用に使われている。情報の表示や車内のエンターテイメントに対する需要が高まっていることなどから,車載モニターは車載向けディスプレイ市場のけん引役になっていると,DisplaySearch社は説明する。2009年の車載向けモニターの出荷枚数は1660万枚に達する見通しで,2015年には3440万枚まで増加すると予測する。売上高は,2009年に10億3000万米ドル,2015年に15億6000万米ドルになるとみる。主な用途はカーナビである。

 画面寸法で見ると,2009~2015年に車載向けモニターの出荷枚数で最大のシェアとなるのは7.0型で,2009年には40.5%,2015年には46.2%を占める見込みという。7.0型の車載向けモニターは,売上高でも最大のシェアを占める見通しで,2009年は45.7%,2015年には52.2%を占めると予測する。また,2009年には41.1%の車載向けモニターがタッチ・パネル機能を備えるとみる。

 メーカー別の出荷枚数シェアみると,過去数年間は,シャープと東芝松下ディスプレイテクノロジーで全体の約2/3を占めていた。ただし,セイコーエプソンとオプトレックスは2008年に大きく出荷枚数を伸ばしたという。2008年第1~3四半期のメーカー別出荷枚数シェアは,首位が東芝松下ディスプレイテクノロジーで38.0%。2位はシャープの31.4%だった。以下,台湾AU Optronics Corp.(AUO)の9.7%,セイコーエプソンの7.3%,オプトレックスの4.9%と続いた。