合弁会社設立を発表したLG化学副会長のキム・バンソク氏(左)とトステム代表取締役会長の潮田洋一郎氏(右)
合弁会社設立を発表したLG化学副会長のキム・バンソク氏(左)とトステム代表取締役会長の潮田洋一郎氏(右)
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 トステムと韓国LG化学は2009年3月11日,韓国にアルミサッシなどのアルミ建材の製造販売を行う合弁会社を設立すると発表した(図)。同日に合弁会社契約書を調印した。新会社は同年4月に設立予定で社名はLG-TOSTEM BM社とする。資本金は60億ウォン(約6億円)。LG化学が51%,トステムが49%を出資する。本社は韓国ソウル市に置き,最高経営責任者(CEO)にはLG化学常務理事のパク・スンベ氏が就任する予定だ。

 韓国では,高層ビルの建設計画が多数進んでおり,アルミサッシ市場は2008年度の1.1兆ウォンから2015年度には1.6兆ウォンに成長すると,LG化学はみている。ところがLG化学のサッシ事業は樹脂サッシが中心で,アルミサッシには参入したばかり。トステムは,製造/加工技術で協力してLG-TOSTEM BM社の事業展開を支援する。一方,LG化学は韓国内での高いブラント力と,販売網という面から貢献できるとしている。

 当面はサッシの製造を韓国の協力会社に委託するが,一定の販売量が見込めるようになった段階で「韓国内に新工場を設立するか,既設工場を買収する可能性が高い」と,トステム代表取締役会長の潮田洋一郎氏は説明する。LG-TOSTEM BM社は2012年には1200億ウォン(約120億円)の売り上げを達成し,韓国のアルミサッシ市場でトップに立つことを目指す。

 なお,LG化学は事業再編を進めており,2009年4月1日に産業材事業部門を独立させて韓国LG Hausys社を設立する。このため,同年4月1日以降は,LG-TOSTEM BM社の韓国側の親会社はLG Hausys社になる。