iPoint 3Dのイメージ映像(Fraunhofer研提供)
iPoint 3Dのイメージ映像(Fraunhofer研提供)
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 ドイツの研究機関Fraunhofer Institute for Telecommunications Heinrich-Hertz-Institut(HHI)は,3次元(3D)映像を立体のまま表示する3Dディスプレイで,3D映像をジェスチャーで操作するシステム「iPoint 3D」を開発した。2009年3月3~8日にドイツのハノーバー市で開催する展示会「CeBIT 2009」に出展するという

 iPoint 3Dは,裸眼式の3Dディスプレイと,2台の低価格のカメラをIEEE1394ケーブルを通して接続したキーボード大のジェスチャー認識用装置から成る。どのようなジェスチャーを認識するのかについての詳細は明らかにしていないが,ディスプレイの前にいる人の手の動きを検知するという。開発者であるFraunhofer HHIのresearch scientist,Paul Chojecki氏は「家庭の居間や台所,,オフィス,手術室などで,別のものに手で触れることができない状況を想定した」とする。例えば,台所でパイ生地を練っているときに,指を1本振るだけで,ポテトをゆでている鍋の火を止めることができるようになるとする。

 最近,ジェスチャーをリモコン代わりに使うシステムの開発が増えている。2008年10月の展示会「CEATEC JAPAN 2008」ではパナソニックや日立製作所が,2009年1月の米国の展示会「2009 International CES」では東芝がこうしたシステムの実演を披露した。ただし,これらは一般的な2次元映像のディスプレイを用いていた。