東芝は2008年1月29日,米SanDisk Corp.と共同出資しているNANDフラッシュ・メモリ製造合弁会社の生産設備の一部を,SanDisk社から取得する契約を正式に締結したと発表した(発表資料)。取得するのは,製造合弁会社であるフラッシュパートナーズおよびフラッシュアライアンスが保有する四日市工場 第3,第4製造棟の300mmウエハー・ラインの一部。取得に要する費用は総額約1600億円。ただし,取得する設備の1/2は,従来から製造合弁会社における東芝の持分であるため,東芝の実質的な追加負担額は約800億円という。製造設備は2009年3月までに随時取得する。

 設備取得の理由については,拡大が見込める携帯電話機やSSD向けNANDフラッシュ・メモリなどの中長期的な需要に,迅速かつ柔軟に対応できるよう生産体制を強化するためとする。今回の設備取得によって,市場全体の供給量を増加させずに,新規設備購入に比べて安価な製造設備を速やかに確保できるという。

 両社は2008年10月,生産設備の一部売却に基本合意し,法的拘束力のない覚書を締結していた(Tech-On!の関連記事)。