任天堂は,2008年4月~12月の9カ月の業績を発表した(PDF形式の発表資料1)。売上高は前年同期比16.7%増の1兆5363億4800万円,営業利益は同27.2%増の5013億3000万円と増収増益だった。ただし,円高の影響は大きく受けており,為替差損1742億3300万円を営業外費用として計上(PDF形式の発表資料2)。このため,純利益は前年同期比17.9%減の2125億2400万円となった。

 同社は直近の為替相場や年末商戦の販売動向などをふまえて,通期(2008年4月~2009年3月)の業績予想を下方修正した(PDF形式の発表資料3)。売上高は前回予想から1800億円引き下げて前年度比8.8%増の1兆8200億円,営業利益は1000億円引き下げて同8.8%増の5300億円,純利益は1150億円引き下げて同10.6%減の2300億円とした。修正後の予想値でも売上高と営業利益は過去最高となっている。

Wiiの世界販売台数の推移(四半期ベース,2006年10月~12月期から2008年10月~12月期まで。2009年1月~3月期は任天堂の予測)
Wiiの世界販売台数の推移(四半期ベース,2006年10月~12月期から2008年10月~12月期まで。2009年1月~3月期は任天堂の予測) (画像のクリックで拡大)

 2008年10月~12月の「Wii」の販売台数は四半期で初めて1000万台を突破,1042万台となった。米国や欧州のクリスマス商戦で売り上げを大きく伸ばしたという。発売から2008年12月までの累計では4496万台となった。対応ソフトウエアでは「マリオカートWii」や「Wii Fit」が好調だったとしている。

ニンテンドーDSシリーズの世界販売台数の推移(四半期ベース,2004年10月~12月期から2008年10月~12月期まで。2009年1月~3月期は任天堂の予測)
ニンテンドーDSシリーズの世界販売台数の推移(四半期ベース,2004年10月~12月期から2008年10月~12月期まで。2009年1月~3月期は任天堂の予測) (画像のクリックで拡大)

 2008年10月~12月の「ニンテンドーDS」シリーズの販売台数は1189万台で,こちらも四半期ベースで過去最高を更新した。このうち,2008年11月1日に国内で発売した「ニンテンドーDSi」の販売台数は166万台となっている。DSシリーズの累計販売台数は9622万台となり,2009年3月までに1億台を突破する見通し。対応ソフトウエアは「ポケットモンスタープラチナ」や「星のカービィ ウルトラスーパーデラックス」がの販売が好調に推移しているという。