10G-EPON仕様の加入者光終端装置(ONU)。光トランシーバには 10Gビット/秒対応のSFP(small form factor pluggable)を用いている。
10G-EPON仕様の加入者光終端装置(ONU)。光トランシーバには 10Gビット/秒対応のSFP(small form factor pluggable)を用いている。
[画像のクリックで拡大表示]
局側光終端装置(OLT)。2シャーシ分で32加入者を収容できるという。
局側光終端装置(OLT)。2シャーシ分で32加入者を収容できるという。
[画像のクリックで拡大表示]

 NECは,現在開催中の光通信技術の展示会「第9回ファイバーオプティクスEXPO」(東京ビッグサイト)で,「10G-EPON」の仕様に基づく光加入者収容システムの試作品を出展した。「あと1~2年後には出荷を始めたい」(同社)という。

 今回の10G-EPON仕様のシステムは,正式にはIEEE802.3av draft2.0に基づくもの。「PON(passive optical network)」とは光ファイバで通信事業者の末端の局から1本の光ファイバを途中で分岐し,複数の加入者を接続する際のプロトコル(通信手順)のことである。

 10G-EPONでは,通信事業者の局にとって下り(局から加入者方向)のデータ伝送速度が10Gビット/秒,上りが1Gビット/秒を規定する。実際にはこの帯域を数十世帯で共用する。「HD信号を局側から配信する場合に,10Gビット/秒が必要になる」(NEC)という。

この記事を英語で読む