自動車の進化に伴い、運転者へ提供される情報が急増している。しかも、その種類は、安全性に関わる情報からエンタテインメント情報まで多岐に渡る。安全性向上のためのカメラ画像や後側方向の障害物検知情報、快適なドライブのためのカーナビゲーション情報などである。このため、自動車におけるHMI(ヒューマン・マシン・インタフェース)の完成度を高めることが重要課題になってきた。

安全情報に加えて利便性や快適性を向上する情報も急増

 安全性を高めるために、近年自動車メーカーが力を入れているプリクラッシュセーフティに関する情報の提供が急増している。プリクラッシュセーフティ技術は、従来は運転者に任せていた事故の回避や被害軽減のための操作に、自動車自体が関与する技術である。これによって運転者を支援し、事故の回避や被害軽減を達成する。

 このプリクラッシュセーフティでは、ミリ波レーダや赤外線、画像認識カメラなどを搭載して前方の自動車や障害物などとの距離を測定、その距離が一定以下になったり距離が縮まる速度が一定以上だったりすると、警告音やインパネに警告ランプを点滅することで運転者への注意を促す。さらに接近すると、ある程度自動的にブレーキを利かせる、エンジンの出力を下げる、といった動作を行う場合もある。

 これらの動作によって運転者を支援しながら、正面衝突や他車への追突といった事故の回避や被害軽減を達成するが、その際に運転者に注意を促す警告や事故の回避・被害軽減動作を自動的にしたことも運転者に伝える必要がある。

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