米VIZIO,Inc.が2009年に発売する液晶テレビの新製品を発表した(ニュース・リリース1)。LEDバックライトを搭載し,領域輝度制御(local dimming)を併用することでコントラスト比を100万対1に高めた,240Hz駆動の55型液晶テレビの価格設定を1999.99米ドルに設定するなど,まさに衝撃的な内容だ。液晶テレビの急激な低価格化に巻き込まれないように,超薄型化などを柱にした高付加価値路線を採っている多くのテレビ・メーカーは,戦略の見直しを迫られそうだ。
今回VIZIOが発表したハイ・エンド機は以下の5機種。120Hz駆動でコントラスト比が5万対1の32型フルHDの「SV320XVT」と37型フルHDの「SV370XVT」。この2機種は厚さが2.5インチ(6.35cm)である。2009年秋にそれぞれ749.99米ドルと999.99米ドルで発売する予定。240Hz駆動でコントラスト比は同じ42型フルHDの「SV421XVT」と47型フルHDの「SV471XVT」。2009年夏に発売予定で、価格はそれぞれ1099.99米ドルと1399.99米ドル。冒頭に紹介したLEDバックライトを搭載した55型フルHD,240Hz駆動の「VF551XVT」。2009年夏に発売を予定している。北米の現在の販売ルートから販売を開始する予定である。
VIZIOは,ハイエンドの5機種のほかに,夏までに発売する中位の機種6機種と消費電力の削減などで付加価値を付けた下位及び小型の7機種,ウィジェットを画面上に表示するための802.11n準拠の無線LAN向けプラットフォームやキー・ボード付きのリモコンも同時に発表した(ニュース・リリース2,ニュース・リリース3,ニュース・リリース4)。同社は今回のCESに出展していない。しかし,今回発表した製品や技術は,CESの会場近くにあるWYNN HotelのLa Tache Ballroomで10日までプライベート展示している。