米DisplaySearch社は,2009年の世界テレビ市場が出荷金額/出荷台数ともに前年割れになるとの予測を発表した。同市場は2000年から液晶テレビの拡販が進んで以降,右肩上がりで成長してきたが,全世界的な景気の悪化の影響を受けるかたちである。

 DisplaySearch社の予測によれば,2009年における世界のテレビ市場の規模は,金額ベースで対前年比18%減の880億米ドル。同市場の牽引役だった液晶テレビ市場が2009年,金額ベースで対前年比16%減の640億米ドルにとどまることが大きく影響する。出荷台数は2008年よりも伸びるものの,単価下落によって金額ベースの伸びにつながらない。同社は2008年第3四半期に2009年の世界テレビ市場予測を発表していたが,その後に起きた景気悪化を考慮し,今回市場予測の見直しを図った。今回の予測を前回の予測と比較すると,液晶テレビの出荷台数の伸び率が7ポイント減,PDPテレビでは6ポイント減になっているという。

 台数ベースでみると,2009年における液晶テレビの市場規模は1億1990万台と予測する。1億220万台とみられる2008年の市場規模に比べて17%増えるが,2009年の伸び率は2008年での同29%増に比べて落ちる。PDPテレビでは,2009年に対前年比5%増の1460万台と予測する。PDPテレビの場合でも,2008年は同24%増になるとみられることに比べると,2009年の伸び率は大きく落ちる。

 2009年の世界テレビ市場は,台数ベースでみると2億530万台という。2億640万台とみられる2008年に比べて,1%程度減少するとみる。

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