図1 ツタヤオンラインが保有するサーバーから,対応するデジタル家電に配信,さらにBlu-ray DiscやiVDR-S,メモリ・カードに書き出せる
図1 ツタヤオンラインが保有するサーバーから,対応するデジタル家電に配信,さらにBlu-ray DiscやiVDR-S,メモリ・カードに書き出せる
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図2 MarlinDRMに基づく書き出しが可能なDRMのうち,7つのDRMで書き出しの許諾を得た
図2 MarlinDRMに基づく書き出しが可能なDRMのうち,7つのDRMで書き出しの許諾を得た
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 ツタヤオンラインは,デジタル家電向けHDTV映像のダウンロード・サービスを2008年12月19日に開始する(Tech-On!関連記事)。業界で初めて,ダウンロードしたHDTV映像をBlu-ray Discなどの記録媒体へ書き出せる機能に対応した。2008年末までに,米映画会社4社の映画・テレビ番組を含む412タイトルの配信を予定し,うち半数のコンテンツで書き出しが可能になる。ツタヤオンラインはこれまで,ネット・ポータル「アクトビラ」上に開設した「TSUTAYA TV on acTVila」でストリーミング型の映像配信サービスを提供していたが,今回新たにダウンロード型サービスを追加する。

 ツタヤオンラインは,今回のサービスを開始するに当たり,米映画会社からHDTV映像コンテンツの書き出しについての許諾を得ることに成功した。HDTV映像のまま書き出せる媒体は,Blu-ray Disc,DVD-R DL(AVCREC),iVDR-Sの3種類である。Blu-ray DiscおよびDVD-R DLはAACS方式で,iVDR-SはSAFIA方式のDRMを適用する。このほか,DLNA対応の端末に,DTCP-IPで保護した形で映像を配信することもできる。将来は,SD画質にダウンコンバートした形で,SDメモリーカード,メモリースティックPRO,EMPR(embedded memory with playback and recording function)にも書き出せるようにする。

 記録媒体に書き出せるコンテンツのうち,新作の映画については,既存のDVD/Blu-ray Discパッケージ媒体の発売に合わせて配信を開始する。映画を複数の流通経路に時間差をつけて配給する事業モデル「ウィンドウ方式」において,同サービスはパッケージ媒体と同等の位置づけを得たことになる。

 視聴期間が無制限のコンテンツを購入できる「TSUTAYA TV セルスルーサービス」では,HDDにダウンロードした映像をいつでも視聴できるほか,映像をBlu-ray DiscおよびiVDR-Sに最大2回書き出し,保存できる。価格は,映画では平均3675円,TV番組は893円である。

 視聴時間に48~72時間の制限がある「TSUTAYA ダウンロードレンタルサービス」も用意する。このサービスはHDDへのダウンロードにのみ対応し,記録媒体への書き出しはできない。価格は,映画では平均735円,TV番組は368円である。

 いずれのサービスも映像符号化方式はMPEG-4 AVC/H.264方式。平均10Mビット/秒,最大20Mビット/秒のVBR方式で,1080i映像を配信する。2008年12月中に「デスパレートの妻たち」「HEROES/ヒーローズ」「LOST」「ノーカントリー」「クロスバーフィールド/HAKAISHA」「ドリームガールズ」「最高の人生の見つけ方」などを配信する予定である。

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