Executive Vice Presidentで,Qualcomm Internet Services,MediaFLO Technologies,Qualcomm EuropeのPresidentを兼務するAndrew Gilbert氏
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モバイル・テレビの普及予測
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 米Qualcomm Inc.のExecutive Vice Presidentで,Qualcomm Internet Services,MediaFLO Technologies,Qualcomm EuropeのPresidentを兼務するAndrew Gilbert氏が来日し,記者会見を開いた。

 Gilbert氏は,自身が担当する欧州の状況を紹介し,「2009年には3Gの携帯電話機が出荷台数でGSMの携帯電話機を上回る」という予測を披露した。データ通信の高速性が重要視され始めたためだという。また米Apple,Inc.の「iPhone」を初めとするスマートフォン市場が急速に広がり始めているという。いずれもデータ通信の高速化に伴う動きであり,「中でも今後データ通信の多くを占めるのがモバイル・テレビと携帯電話機で見るWebになる」(Gilbert氏)と語った。

 モバイル・テレビに関しては,Qualcomm社のMediaFLOの現状について説明。2011年にはモバイル・テレビの視聴者が2億人前後になるとした複数の調査会社の予測を示したあと,「既に米国全土でUHF帯を取得した。2009年2月17日にデジタル化が進めば,全国的に周波数帯がクリアになる。現状で63のマーケットをカバーしているが,そのころにはカバーする市場を110まで増やし,世界的に見ても最大のサービスになる。携帯電話事業者はAT&T社とVerizon社が販売に協力しており,利用率が高い」(Gilbert氏)。またモバイル・テレビの普及には無償の放送と有償の有料コンテンツを提供する放送の両方が必要とし,その実装にはQualcomm社が提供する複数規格に対応したモバイル・テレビ用プロセサ「MBP1600」が有効だと語った。

 また携帯電話機のWebコンテンツでは「情報をどうやって見つけるかが,パソコンより難しい。個人のプロファイルや行動と関連性の高い情報提供が必要。そのためにXiam Technologies社を2008年3月に買収した」(Gilbert氏)。Xiam Technologies社のXiamはオープンな技術で,例えば広告の提供やパーソナライズなどの用途に使える。英Vodafone社に技術を提供しており,「20%売り上げが向上した」(Gilbert氏)実績があるという。