米Hewlett-Packard Co.は,2008年度第4四半期(2008年8月~10月期)の売上高が336億300万米ドルであると発表した(発表資料 )。これは前年同期比19%増である。同社は2008年8月に米Electronic Data Systems Corp.(EDS社)の買収を完了しており,この第4四半期の売上高にはEDS社の売上高を含んでいる。EDS社の売上高を除くと,HP社の売上高は前年同期比5%増となる。HP社全体の同四半期の純利益は,前年同期比2%減の21億1200万米ドル。2008年度通期の売上高は,前年同期比13%増の1184億米ドルである。

 HP社,chairman and chief executive officerのMark Hurd氏によれば,同社のソフトウエアやサービス,ノート・パソコン,ブレード・サーバー,ストレージ機器関連の製品群の売上高は2ケタ伸びたという。「予測が難しい現在の厳しい市場は,かえって我々の競争力が高まるチャンスになると思っている。我々はこの機会をうまく利用するつもりだ」(同氏)。

 2008年10月末に終了した四半期内で,HP社の全体売上高の68%は米国以外の国々からのもの。そのうち,BRICs(ブラジル,ロシア,インド,中国)関連の売上高は全社の9%に達し,前年同期比で23%増えた。「BRICsやその他の発展途上国市場では,ITインフラの拡充が盛んだ。これは我々にとっていい機会であり,発展途上国関連の売り上げ伸につながっている」(Hurd氏)。同社,executive vice president and chief financial officerのCathie Lesjak氏は,BRICs市場は特にHP社のパソコン製品の売り上げに影響したと指摘する。「ノート・パソコンの売り上げは21%増えたし,BRICs関連のパソコン全体の売り上げは29%に伸びた」(同氏)。

 2008年の年末商戦を含む2009年度第1四半期の売上高について,HP社は320億~325億米ドルを予測している。2009年度全体の売上高は1275億~1300億米ドルを見込む。