フィンランドのNokiaと米Motorolaはそれぞれ現地時間2008年11月19日,他の大手携帯電話メーカーとともに,携帯電話用充電器の電力消費の効率性を評価する共通の格付け制度を設けたことを明らかにした。参加企業は2社のほか,韓国Samsung Electronics,韓国LG Electronics,ソニーとスウェーデンEricssonの合弁企業Sony Ericsson Mobile Communications。環境に与える影響を低減するための取り組みだとしている。

 NokiaとMotorolaの説明によると,携帯電話を使っていなくても,コンセントに差し込んだままにしておくと,充電器は電力を消費し続ける。携帯電話が消費する電力の約3分の2は,こうして浪費されているという。携帯電話メーカーは,充電器の向上に努め,エネルギー効率が高い製品を消費者が選びやすいようにすることで,電力浪費の課題に対処したいと考えている。

 新たに設定した格付け制度では,充電が完了してもコンセントにつなげたままにした場合,各充電器がどれくらいエネルギーを消費するかを星の数で示す。最も効率が優れたものは星5つを付け,最も効率の悪いものはゼロとする。同制度に参加する5社が現在販売しているすべての充電器を対象にする。

 各社のWebサイトで自社充電器の格付けを掲載している(例:NokiaMotorola)。評価は,欧州連合の欧州委員会(EC)が定めた標準規格と,米環境保護庁が定めた標準規格をベースにしている。

 5社によると,30億人以上の携帯電話ユーザーが,4つ星あるいは5つ星の充電器を使えば,中規模の発電施設2基による生産量に相当する電力を節約できるという。

[発表資料(Nokiaのプレス・リリース)] [発表資料(Motorolaのプレス・リリース)]