Fresco Logic社の試作システム
Fresco Logic社の試作システム
[画像のクリックで拡大表示]
PLDA社の開発プラットフォーム
PLDA社の開発プラットフォーム
[画像のクリックで拡大表示]
PLDA社もケーブルを使った伝送を実演した
PLDA社もケーブルを使った伝送を実演した
[画像のクリックで拡大表示]
データ伝送速度は450Mバイト/秒を上回るという
データ伝送速度は450Mバイト/秒を上回るという
[画像のクリックで拡大表示]
Synopsys社が試作したHDTV動画の伝送システム
Synopsys社が試作したHDTV動画の伝送システム
[画像のクリックで拡大表示]
Synopsys社の試作システムの内部
Synopsys社の試作システムの内部
[画像のクリックで拡大表示]

 2008年11月17日から米カリフォルニア州サンノゼで開催中の開発者会議「 SuperSpeed USB Developers Conference 」では,USB 3.0(SuperSpeed USB)の試作回路によるデータ伝送の実演が相次いだ。主にIPコア・ベンダーによる実演であり,FPGAを利用した開発および検証用システムとして,開発メーカー向けに売込みを図っている。USB 3.0対応のケーブルやコネクタを利用したシステムはまだ登場していないものの,完成度はじわじわと高まっている。

450Mバイト/秒超を実現

 米Fresco Logic Inc.は,USB 3.0のホストおよびデバイス・コントローラのIPコアを試作,FPGAを用いたデモ・システムとして出展した。同社は,2008年8月に米サンフランシスコで開催されたIDF(Intel Developer Forum)においてデータ伝送を公開していた( Tech-On!の関連記事 )。今回はホストとデバイス間の通信に同軸ケーブルを利用するなど,完成度をさらに高めた。Fresco Logic社は,要求があれば製品出荷可能としている。

 仏PLDA,Inc.も,USB 3.0のIPコアをFPGAで駆動する試作システムを出展した。会場の実演では,実効的なデータ伝送速度が450Mバイト/秒を超えることを,モニターを使って示していた。PLDA社もFresco Logic社と同様に,既に製品出荷可能という。

 USB 3.0によるHDTV動画伝送システムを試作したのが米Synopsys, Inc.である( Tech-On!の関連記事 )。1080pで30フレーム/秒のHDTV動画を,USB 3.0を使って非圧縮伝送した。実効速度は450Mバイト/秒を超えるという。同社のIPコア/検証用IP群「DesignWare」に,「DesignWare SuperSpeed USB IP」として製品を加える予定で,2009年後半から出荷開始する予定だ。

 なお,今回のSuperSpeed USB Developers Conferenceには,約500名の技術者およびマーケティング担当者が参加しており,試作システムの展示会場にも多数の参加者が詰め掛けた。USB-IFの担当者によれば,これまでのUSB関連開発者会議の出席者数の記録を,大幅に更新したという。

この記事を英語で読む